[コメント] ロッキー・ザ・ファイナル(2006/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
個人的にはラストは、名も出ぬ観客とのハイタッチのストップモーションで飾って欲しかった。それは僕がまだ20歳そこらの糞ガキだからかもしれないけども。ただ、それで「ファイナル」にして欲しくないのだ。だから、あそこで終わって欲しかった。それは無理な願いかもしれないけども。
あ、あとエンドロールの「やっちゃった」感満々のアレ。別に俺は観光客を見に行ったわけじゃないんだしさ。
でも、それを込みで考えても、この映画は紛れも無く傑作なのは間違いなし。冒頭から涙流しっぱなしの俺。
◇
あのスタローンが、俺が小学生の時に映画の道に俺を突っ込んだスタローンが、俺が成人式を終えた今も、スクリーンで闘っているのだ。
彼は今でも人生と闘っているのだ。
仕事が来なくてどうしょうもなくて、一人の人生を賭けたボクサーの試合を見て感動して書き上げたあの伝説の映画を僕が生まれる前に作った彼が、未だにスクリーンの中で闘っているのだ。
そこに居るのは紛れも無くスター。
本物のスター。僕にとって、揺ぎ無いスター。
トレーニングのシーン。あの音楽が流れる。それだけで良い。それだけで良いんだ。でも、スタローンはそれ以上をやってのけた。
試合の実況中継が、自分の子どもの頃のスターを今の(オトナになった)自分が解説しているだなんて信じられません!と興奮して叫ぶ。俺だって同じ気分だ。俺の糞ガキだった頃のスターを今でもスクリーンで見続けられている。
彼は今も闘っている。僕は彼を信じる。だから、僕も闘わなければいけない――腹の底からそんな風に思わせてくれる。
映画って、こういうもんなんだと思った。
あの日、初めて――ジブリとかそういう映画はともかくとして――「映画」に出会った僕が、スタローンに見せ付けられた、あの情熱が、より加熱して、ここで燃えている。燃え尽きることを知らないかのように、燃え続けている!!!
涙なんか流している場合じゃない。
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