正直に告白しますと、私はこの3部作にストーリーは期待していませんでした。1の予告編でぶっ飛んだ映像をみて、それ以来ビルの合間を飛びまくるのだけを楽しんでいました。

恐らく誰もがスパイダーマンがビルからビルへ飛び移る姿ってのはイメージできるんではないでしょうか。でもそれを実際に表現するのって、しかも躍動感をたっぷり与えてなんてのはおいそれとできるものではないと思うんですよね。 サム・ライミ監督はそれをきちんとやってくれた。しかも1よりは2、2よりは3の方がよりアグレッシブに。いいおっさんになって「手に汗握る」映画を見たことはちょっとした喜びです。

3作目でアクション以外で気に入ったところは、チョイ役の皆さんのちょいとした粋な計らい。編集長や大屋さんやレストランの支配人、みんないい味出していました。これは前作までには感じられなかったこと。

でもやっぱり映像が素晴らしいから、それでヨシとします。