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[コメント] ピアノの森(2007/日)

音楽もののコミック作品を映画化するのは読者が作り上げている音楽のイメージを超えなくては意味がない分難しい。しかし、アシュケナージを持ってくることで成功している。ならば、もっとピアノを聴きたかった。難はあるがアシュケナージに免じて4点
paburo57

 コミックでずうっと見ていたマンガが映画になった。好きなコミックだったが、アニメとなるとどうかなって思っていた。  HPで情報を見るとなんとアシュケナージがピアノを弾いているというではないか。これでこのアニメを見に行くことに決定した。  映画は原作に忠実に描かれ、音楽もなかなか良かった。コミックで主人公の海のピアノが自分のイメージで作り上げてしまっているので、この映画の難しさはそこにあった。  しかし、それがアシュケナージならもう誰も文句は言わないだろう。その意味でもこのアニメは原作のよさを生かしながら、実際に音にして見せたところはすばらしかった。  でも、難点をいうなら2点あげられる。  一つ目は、主人公二人の少年の吹き替えの下手さだ。吹き替えと言うもの上手なら、いや普通の出来ならさらっと聞き流すことができるのだが、下手だとアニメに浸ることができずに、声優の顔が出てきてしまう。その意味で、もっと上手の声優を使うべきだった。上戸彩は嫌いではないが、海のはじけた元気さを表現しきれてなかった。  二つ目はせっかくアシュケナージがピアノを弾いているのに、それが細切れで、もっとちゃんと聴かせてほしかった。特に、森でピアノを弾く場面。コンクールでの場面は最後まで一つの曲を聴かせても、この映画ならば許されたはずである。むしろその方が良かったと思う。  いくつかの難点があるものの、この映画は出来が良かった。  しかし、この原作はこの映画のあとからが本当の面白さを持っているのだから、この先の映像を見てみたくなる。  声優には難があったがアシュケナージに免じて4点。

(評価:★4)

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