[コメント] 草原の輝き(1961/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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本作は時代に投げ込まれた爆弾的な作品として評価され、新人男優のウォーレン=ベイティの名を一気に注目させた作品。
本作を観たのは大分前のことになるが、実の話、全然面白いと思えなかった。単に退屈なだけで、何がそんなに受けたんだろう?と言うのが正直の感想。今でも基本的には評価は変わってないけど、本作について調べてみたら、色々分かったこともある。
本作が作られた時代というものがある。実は映画に性描写が入るようになったのは大分時代が下ってから(今では全年齢対象の『マトリックス』でさえ濡れ場があるというのに)。かつて30年代に制定されたプロダクション・コード(制作についての倫理自主規定)はこれまでも有効で、男女のセックスに関しての規制はかなり厳しかった(映画は非常に奥手だった訳だ)。それをテーマとして前面に出した事が一番の評価となったらしい。
そう考えて改めて本作を考えてみると、確かに評価されるべき部分は大だろう。ナタリー=ウッド(この年既に20代半ばだが)扮するディーンとウォーレン=ベイティ扮するバッドの切ない関係。時代に裏打ちされた悲惨さなど。監督得意の演出はここでも有効。確かに主演の二人は好演していたと思える。
ただ、何故か私はカザン監督の作品とはとことん相性悪い。出来がどれほど良くても、皆が評価しても、どうしても受け入れられない部分が出てしまう…これは私の感性の問題だ…更に言うと、ベイティも嫌いな男優の一人だし…要するに嫌いな監督と嫌いな男優が一緒の映画って事だな…私が受け入れられないのも当然か。
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