[コメント] 聖処女(1943/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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フランスにある“奇跡の泉”と言われるルルド。ここの泉の伝説を描いたフランツ・ウルフェルの小説の完全映画化。美化されすぎの聖女の物語には、ちょっと引いてしまうが、少なくとも映画としては立派な作品として仕上げられてる。とにかくジョーンズの迫力の演技は目を見張るものがあり。1944年全米興行成績6位。
ところで、映画を作る際、色々有名になる人物が出てくる。その大半は監督もしくは俳優だが、時としてプロデューサで有名になる人物も存在する。例えばアカデミー賞にその名を残すアーヴィン・タルバーグ(彼の伝記は『ラスト・タイクーン』という映画にもなってる)。20世紀FOXの窮地を救い、赤狩りの時代に挑戦的な作品をプロデュースし続けたダリル・ザナックや、その息子で映画の近代化を推し進めたリチャード・ザナックなど。その中でも最も有名…というか、激しかった人物として挙げられるのがデヴィッド・セルズニックという人物。この人が製作した『風と共に去りぬ』は、彼の原作の思い入れの故、監督を何人も変え、優に数本分の大作製作費を投入して執念で作り上げた事で知られる。映画界の重鎮だけに、彼の発言は大きな影響を及ぼした。
そして『風と共に去りぬ』同様、セルズニックが思い入れをもって作られた作品として知られるのが本作。ジョーンズを見いだしたのも、本来ぱっとしない原作を大作として仕上げたのも、そしてそれを大ヒットに持っていくことが出来たのも、全て彼のお陰だったとも言われる。
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