[コメント] ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007/日)
アニメ版を思い出しながら単純に楽しむ、という点では全然問題がないクオリティ。だが、心に残った印象との違和感はどうしても埋められないのだと思う…。(2008.05.02.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
アニメがテレビで放映されていた当時、食い入るように見ていたことを思い出すと、映像面でクオリティアップが計られた本作は、十分に楽しめる作品であるとは思う。それだけの面で考えれば「単なる焼き直しだ」と怒りを表現する必要はまったくない。
ただ、1本の映画として考えた場合の違和感が残るのも事実。
ヤシマ作戦をクライマックスに据えたが、この作品の流れで考えると、どの使徒がどれぐらい強いかということはあまりわからないのだ。ゆえに、終盤に向かって盛り上がっていくという構図がどうしても作りづらくなる。確かに第6の使徒は造形的に見ても苦戦する相手ではあろう。だが、これからも使徒が襲来することを劇中で明言している状態では、クライマックスとして捉えることが難しくなる。
そこでなんとか持っていくために、キャラクターの心理描写に寄ったわけだが、そこも違和感に繋がるわけだ。エヴァに積極的に向き合う碇シンジはどうなのだろう、と。思えば、最初にエヴァに乗ると決意した場面も妙にあっさりしていた印象を受けた。テレビ版を詳細まで覚えているわけではないのだが、自分自身の印象として、最後の綾波レイが笑うまでのシークエンスもすごく急ぎ足であっさりしているように感じられた。
こういった違和感が拭えないのはある意味仕方がないのかもしれない。ただ、当時を思い出しながら楽しむという意味で、次回作にも目を向けたいとは思っている。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。