[コメント] 幸せのレシピ(2007/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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スマッシュヒットを取ったドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のハリウッドリメイク作品。メインキャストにゼタ=ジョーンズとエッカートを配し、豪華な作品となった。 …なったのだが、本作は全く面白くない。あれだけ面白かった作品をベースにして、よくもここまで下らなく出来たもんだと感心するほど。
ただ、これは仕方ないところもある。オリジナル版が面白かったのは、ドイツという国で作られたフレンチレストランを舞台にした作品だからというのがあるから。フランス料理なのにドイツ人が主人公だから完璧主義者というのがすっと入ってくるし、そこでイタリア人男性が入ることで、お国気質というのが色々混ざり合って、国民性をコメディに買えたところに面白さがあった。
それに対し、本作はニューヨークが舞台となる。根本的にニューヨークを舞台にした恋愛劇はこれまで嫌になるほど作られており、個性的な設定が定番要素で埋もれてしまう。 そしてベテランを配することによって、手慣れた演技を見せられると、初々しさというのが全く感じられなくなってしまう。
子持ちの大人の恋愛話なんて80年代からのトレンディドラマで出尽くしており、実にありがちな設定である。
それでもオリジナルにはなかった何かを用意できれば良かったのだが、せいぜい小粋な会話程度で、際だったものを用意できず、それをありがちな演出で料理してしまった。
結果、どこにでもある無個性のトレンディドラマができあがっただけ。
それが好きな人は楽しめるだろう。私は駄目。
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