[コメント] インベージョン(2007/米)
B級とは質的に劣るという意味ではなく、映画制作の体制(制作会社、予算やスタッフの陣容、宣伝にかけるコストなど)の規模の概念だが、この作品は堂々と大スターを使ってB級を志向した大作映画という気がする。
B級映画で何が切り詰められるかというと、いうまでもなく人件費であり、普通、見知らぬ俳優が登場することになる。俳優がB級だと、スターへの気兼ねというものが必要なく、キャラの作り方やストーリー上の役割など制作者の思いとおりに観客が楽しめることをさせられる。チープに見えても無駄が無く構成がしっかりとしたB級映画が存在しうるのはこういう事情があるからだ。そして、この作品では、なんといってもニコール・キッドマン にダニエル・クレイグなどギャラはA級のスターたちに、B級っぽい設定と役割を与えてあるところがおもしろいのだ。心理描写など適当なレベルに抑えて表現しているから、発端から結末にいたる映画としての展開が小気味よいくらいストレート・アヘッドだ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。