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[コメント] 危険な場所で(1951/米)

ニコラス・レイの傑作犯罪映画。前半は都会を舞台に主役の刑事、ロバート・ライアンの行き過ぎた捜査活動が描かれ、中盤以降は、僻地(雪の郡部)に飛ばされたライアンの、ある事件への関わりが描かれる、というはっきりとした二部構成になっている。
ゑぎ

 まずは、冒頭の強盗容疑者を追いかける街頭シーンの、車中からの手持ち撮影カットの迫力が凄い。前半も早い展開だが、さらに、左遷されてからが、息つく暇ない展開で、この速さには唖然となる。事件の被害者の母親がオリーブ・ケリー、父親がウォード・ボンド、という『捜索者』のコンビだ。フォード映画と違って、ボンドがずっと怒りの表情である、というのも画面の強さに貢献する。また、いきなりのチェイスシーンの後、ヒロインであるアイダ・ルピノの住む、雪の中の一軒家が舞台となるのだが、この家のセットがいい。部屋と部屋の間に植物のツルが垂れていたり、部屋の真ん中に木が植えられていたりする。クライマックスは、犯人を追いかけて、岩山での対決となる。この岩山のシーンでは、バーナード・ハーマンの音楽が大いに盛り上げるのだ。

#備忘で配役等を。前半の都会の場面。警部はエド・べグリー。同僚にチャールズ・ケンパーと、アンソニー・ロス。垂れ込み屋のラッキーという男はガス・シリング。郡部のシェリフはイアン・ウルフ。ルピノが頼る隣人はフランク・ファーガソン

(評価:★4)

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