って、これから書く事は、確実に言い尽くされてる事だろうし、別に今更言う事でもないのだが、まぁ私も年を食ったのか色々感じ入る事があったので、読んで頂ける方はどうぞお付き合い下さいませ。

どうにも、精神衛生に悪い映画ですよねぇ。これが普通にゴールデンにやっちゃうってんだから作るモラルも放送するモラルも疑っちゃうってぇモンです。 まぁ、今はそんな時代じゃないのかもしれないけど。 始まって20分ぐらいで初体験、5分後にレイプ（これが花畑の中でキレイ撮られてるってのがまた危険）、10分後に図書館でセックス、更に5分後には身篭って、更にその後には突き落とされて流産。 それを純愛という砂糖菓子に包んで、若い子たちに見せる……恐ろしい！ とてもじゃないけど、ホラー映画より子供には見せられない。 これを観て「素敵！私もヒロみたいな人に愛されたい！」って思われるよりも、まだエルム街を見て不眠症になってくれた方がマシですよ（嘘です、すいません）。

役者陣に関しては、主演2人共、若くて可愛いですが、悪い意味で下手だなと。 ガッキーは、恋をしているようにも、レイプされた後のようにも、何にも見えず、何だかぼけ〜っとしていて、覇気がない（映画に覇気がないから仕方ないけど）。 三浦春馬は、突然ぐわっと目を見開く瞬間が、あまりに怖すぎて、覇気のないガッキーと変な対比になってしまってモゾモゾする。

まぁ、若い2人は発展途上で良いとして、両親が浅野ゆう子と高橋ジョージというのも悲しい。 大体、彼に「お前にオレの気持ちが判るか！」とか言われても、いやいや、お前こそね！？お前の妻ね！？とか思われるのがオチだろうに、ジョージに対する嫌がらせか、ツッコミ待ちなのか計りかねるところだ。

こういった映画に、何を求めても仕方がないし、何を言っても仕方がないのは判っていても、やっぱり寂しい訳です。 良質な映画ではなく、大量消費のような薄っぺらい映画、テレビ出身の奴らが撮ったワビサビのない映画がヒットするという事が。 売れれば、どこぞの子供？が書いた、浅くて、モラルにも想像力にも欠けた稚拙な文章を、オトナがこぞって飛びついて商売道具にするって事が。

これも懐古主義のイイ年した女の呟きですが。

それに、桜井さんは仕事選んでね。 いくら創作意欲があるからって、これの主題歌はイカンよ。

純愛ってのは、レイプや図書館セックス、末期ガンがなくても成り立つって周りのオトナも教えてあげないとね。 私は自信ないけど（笑）