[コメント] ある愛の風景(2004/デンマーク)
主人公のような立場の人が実際にいるとすると、あまり不謹慎なことは言えないのだが…[SKIPシティ多目的ホール (IDCF2005)/SRD]
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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本作の背景となっている、9.11後のアフガニスタンに駐留する外国軍隊の活動。その中で捕虜となった主人公は、自らが生き延びるために仲間を裏切る。
現実の世界ではこんなことがあった。2004年4月、イラク武装勢力に拉致されたイタリア人が「イタリア人の死に様を見せてやる」という言葉を残して殺害されたのだ。
この事実と比べると、主人公の行動がいいか悪いかという点はさておき、この作品が幾分後ろ向きの視点になっていることは明らかだ。殺されたイタリア人とこの話の主人公では立場も状況も違うだろうし、イタリア人とデンマーク人の違いというわけでもないだろうが、それでも心のどこかで、このストーリーにどこか居心地の悪さのようなものを感じたのもまた事実だ。
もちろん「主人公もかのイタリア人のように潔く殺されているべきだった」とは思わない。思わないのだが、現実に起こったことを知ってしまっていると、想いは複雑なのである。とりわけ、現在(2005年夏)もなお続いている問題であるなら…。
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