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[コメント] 永遠〈とわ〉に美しく(1992/米)

目を剥いて歯をむき出しにして威嚇するオスカー女優…映画においてこれほど怖い描写があるだろうか?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 ハリウッドを代表する(あるいは「した?」)二大女優に、当時旬のウィリスを絡めて作り上げたブラック・コメディ(それとなく脇も凄いキャスト陣だ)。いつまでも若々しくありたいというのは女性の心理だと思うけど、ここまで来るともはや醜悪を通り越してホラーになってるってところが味噌だろう(この辺は『未来世紀ブラジル』でも似たような部分があったなあ…あっちの方が更に醜悪だったが)。

 本作は映画にCGを取り込む過渡期にあたる(今だって過渡期といえなくもないが)作品で、首が180度回転したり、土手っ腹に散弾で大穴が開くとか話題やインパクトには事欠かなかったけど、でも、そんな事より、ストリープ&ホーンの純粋な演技による女の戦いの方がもっと見応えがあった。さすがにこの二人に対しては『ダイ・ハード』のマクレーン刑事も対抗できなかったか。男の強さなんて、迫力ある女性の前には何ほどの意味もない事をよく表していた(笑)…それはともかく、ウィリスにとってもこれは新境地で、この情けない役が巧い具合にはまっていた。

 ゼメキス監督、よくこんな作品を作った…って言うか、よくこんな役付けを納得させられたな(笑)

 物語は行くところまで行け!と言う爽快さがあるのでコメディ作品としては充分な出来で、冒頭からラストシーンまで楽しめた。グロさやホラー的な要素も嫌味にならない程度だし、深読みすればかなり深い哲学的考察まで出てくるので、特に女性にお勧めしたい作品。

(評価:★3)

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