最近のコメント 10 |
★3 | 動脈列島(1975/日) | 何事もド真ん前からしか描けない増村にハッタリやケレンを要するこの手の題材は向いてなかった。特に凝ってるとも思えぬ攻防戦がひたすら淡々と進み淡々と終わってしまう。田宮VS近藤よりも山村とのそれに本質を穿つものがあるのも構成難。 | [投票] |
★4 | 終わりの鳥(2023/英=米) | 巨大インコの造形の感情の知れなさと、でっかすぎて不気味でもインコだから時に可愛いという絶妙の匙加減も相まり飽きないのだが、その不気味可愛さに頼らない真摯な母娘の物語に絆される。ドライで脱情緒的だが従容とした覚悟を見守る視線は限りなく優しい。 | [投票] |
★3 | ウルヴァリン X-MEN ZERO(2009/米) | ミュータントたる悲哀もクソもないので、嫌気して逃避して絶望させられる表層的ドラマが全く琴線に触れてこない。終盤、どっかのサーガみたいに初作に連結するのだが放置された枝葉の連関が気になる。まあ、飛んだり跳ねたり賑々しいので退屈はしないのだが。 | [投票] |
★3 | 真昼の死闘(1970/米) | クライマックスは演出もとっ散らかっり今一だが、それまで尼僧姿に魅力を封殺されたシャーリーが万を期して「遠山の金さん」ばりに啖呵を切るあたり待ってました!の大見得。対するイーストウッドの苦虫を噛み潰しつつのありゃまーも十八番の安定。 | [投票] |
★5 | ブルーノ(2009/米) | チャップリンみたく古式床しく自ら道化となり反権威や反偽善を謳いつつもディヴァインみたく破壊的で自壊的なコーエンのカリスマ。外したネタもあるが、場末のゲイバーの宴会芸は終盤のアーカンソーの真アナーキーなクライマックスへ結実する。 | [投票] |
★3 | ベテラン 凶悪犯罪捜査班(2024/韓国) | 「必殺仕事人」とか「影の警察」とか胸のすく成敗とイリーガルであることの已むに已まれぬ鬩ぎ合いが肝なのに根っからのサイコパスではなと思うが、まあこれは、庶民派刑事をドス黒いカルマを微塵も見せずにファン・ジョンミンが演じ切るのを楽しむ作品。 | [投票] |
★2 | シーサイドモーテル(2010/日) | 劇中で山崎真美の「私って○○な人なの」に対して池田鉄洋が「自分のこと○○な人言うな」と言う1人称語りに俺は心中「大概その1人称語りヤメ!」と叫ぶ。とにかく台詞が恥ずかしく、4部屋のシンクロも無く設定が活かしきれていない。撮影は買う。 | [投票] |
★4 | 悪い夏(2024/日) | フィクショナルな人物群の物語であるにせよ生活保護の支給に対する役所の恣意性を取り上げた点はいい。役者もあっち側の窪田・河合の適合、こっち側の伊藤の予想外の没入と見応えがある。ただガラガラポンにぶん投げた終局は積み上げを放逐した。 | [投票] |
★4 | 学校 III(1998/日) | リストラに絡む部分は山田の現実認識の甘さが露呈され形骸の誹りを免れないが、中年男女の恋愛描写になるとさすが絶妙に巧い。大竹しのぶも自閉症の子を持つ母と女を往還するこういう役だと本当に独壇場。そして、投げ出すようなラストがシニカル。 | [投票] |
★3 | 天国の日々(1978/米) | 『バッドランズ』と通底する無軌道に転げてく男と女の話だがマリックは肩入れも批判もなく淡々と描く。マジックアワー狙いが現出させた説話世界は神の視点とも言える無常感を纏ってるが、正直だからどうしたの疑義も拭えない。スピリチュアル志向の萌芽。 | [投票] |
最近のあらすじ 5 |
★4 | マロナの幻想的な物語り(2019/仏=ルーマニア=ベルギー) | 血統書つきの父犬と優しい雑種の母犬のあいだに産まれたマロナ(リジー・ブロシュレ)は9匹兄弟の末っ子。彼らはほどなく貰い子に出されていく。マロナは大道曲芸師のマノーレ(ブルノ・サロモネ)に引き取られアナと名付けられる。彼の曲芸のパートナーとして活躍したマロナは可愛がられて幸せな日々であった。そんなマノーレに仕事をステップアップするチャンスが訪れる。しかし、それにはマロナが障害。そのことを知った彼女は…。2020年東京アニメーションアワードフェスティバル長篇グランプリ受賞。ドキュメンタリー出身のアンカ・ダミアンアニメーション第2作。 | [投票] |
★4 | 白昼の決闘(1946/米) | 先住民の血を引くパール(ジェニファー・ジョーンズ)は父が母の不倫を知り射殺、自らは死刑となり、父の昔の知己ローラ(リリアン・ギッシュ)に預けられる。ローラの夫のマキャンレス(ライオネル・バリモア)は大牧場主だが混血のパールに冷淡であった。長男ジェシー(ジョゼフ・コットン)は進歩的な青年で、一目でパールに惹かれる。そしてまたパールも彼に思いを寄せるのであった。そんな折、旅に出ていた次男のルート(グレゴリー・ペック)が戻ってきたが…。デヴィッド・O・セルズニックが第2の『風と共に去りぬ』を謳い文句に自ら脚本を書き妻を主演させた超大作。 | [投票] |
★5 | 僕の好きな女の子(2019/日) | テレビ脚本家の加藤(渡辺大知)は今日も今日とて美帆(奈緒)との待ち合わせの場所に向かう。そして、やってきた彼女のペースに合わせて毒にも薬にもならない受け答えを嬉しそうにする加藤であった。友人たちは、そんな2人の関係を見て、本命男との間隙を埋める都合のいい男でしかないと詰るのであったが、加藤は判ってたまるかと嘯く。が、内実はその通りだとわかっているのだ。そんなある日、美帆が本命男に振られたと聞いた加藤は、決意を胸に待ち合わせ場所へ向かうのだが…。『劇場』のプロモーションの陰で吉本配給でひっそり封切られた又吉直樹のエッセイの映画化。玉田真也監督第2作。 | [投票] |
★3 | ソワレ(2020/日) | 役者を志し上京した翔太(村上虹郎)はオレオレ詐欺の受け子で食い扶持を稼ぐ荒んだ日々。劇団が故郷、和歌山の介護施設で演劇教室の仕事を受け故郷に再び向かう。施設で彼は1人の介護士の女性が老人の悪戯に過剰反応するのを目撃する。彼女の名はタカラ(芋生悠)。かつて父親からの性虐待にあった過去を持ち父親が近く出所することで不安に駆られていた。夏祭りの日、タカラの家に迎えにいった翔太は異変を感じ家に踏み込むと父親が彼女を襲っていた。咄嗟に救った翔太だったが逆に押さえつけられる。そのときタカラが裁ち鋏をもって飛び込んできた…。豊原功補、小泉今日子らによる新世界合同会社第1回プロデュース作品。 | [投票] |
★4 | 怪猫トルコ風呂(1975/日) | 昭和33年4月1日。売春防止法が施行され遊郭を経営していた柿沼(殿山泰司)は業態をトルコ風呂に変え、店の女の子たちも請われるままトルコ風呂従業員となった。しかし、雪乃(谷ナオミ)は恋人の鹿内(室田日出男)との新生活を夢見て誘いを断る。しかし、鹿内は雪乃を働かせてヒモ生活を送るつもりだったのだ。結局、彼女はトルコ風呂で再び働くことになった。そんなとき高校を卒業した雪乃の妹、真弓(大原美佐)が上京してきて居候することになる。真弓に目をつけた鹿内は雪乃を住込みにさせ、彼女を強姦するのであったが…。山口和彦監督第14作。 | [投票] |