[コメント] スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(2007/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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歌う、掻っ切る、歌う、掻っ切る。それだけの映画。 いや、それだけではないけど・・・ でもやっぱそれだけかも。(ちなみに歌詞の部分はネタバレ回避で伏せます) 「復讐劇」というだけあって、冒頭からそれしか考えてないトッド氏(ジョニー・デップ)。少なくとも娘は助かってるのにほとんど興味なし。なんでだ。これからなんとでも幸せになれるんじゃないのか?まさに鬼になった男。「バーカーは死んだ」という訳ですね。
ところでもうちょっと笑える部分が欲しかったな。ただ、ミセスラヴェット(ヘレナ・ボナム・カーター)の妄想の中のジョニーのぎこちなさの可笑しさはさすが(そして誰よりも光る演技のミセスバートン)。でも出てくる人みんなあんまり歌上手じゃない気がするし、話も思ったよりテンポ悪い。
良かったのは、この犯罪が起こった背景も納得できるようなドロドロした街の雰囲気。なんだかわかんないけど、狂気が漂う。狂人と気づいていない狂人がすぐそばに居そう。しかもいっぱい居そう。同じくジョニー主演の同じ時代の同じ土地で起きた凶悪犯罪を扱った『フロム・ヘル』よりはこちらの方が雰囲気がある。ありすぎてグロ恐い。「これをやるからには出し惜しみしねえぞ」という監督の声が聞こえてきそうなほど血の量も半端ではなく、最後にはご内儀まで燃やされてます。あーこわ。そんでもってトッドさんはのどから滝だし、笑えばいいのか泣けばいいのか迷う中、ジョニーはこんなシーンでさえ決まってるなあと感心したり、とにかくバートン監督、容赦ない。食傷気味です。(08/2/6 劇場)
<追記> のらぞんざいさんのレビューを読んで思いました。たしかにこの映画には監督の「愛」を感じませんね・・ いい意味でのやりすぎを感じない。だから食中りしたのか・・?
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