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[コメント] 目かくし(1965/米)

面白い。「国家機密」というマクガフィンをめぐる巻き込まれ型サスペンス(・コメディ)。そう云えばロック・ハドソンケイリー・グラントに似てるし(演技のタイプはともかく)。クラウディア・カルディナーレのほんの少しだけ奇矯なキャラクタも可愛らしくていい。
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乗馬中のハドソンがガイ・ストックウェルらに拉致され、しかし彼らを返り討ちにし、最終的にはなぜか海兵の袋叩きに遭う、という一連のシーンはボートや消火器を使うなどして立派なアクション・コメディの呼吸を感じさせる。

後半の流れも個人的には好きだ。音を頼りにして目的地を突き止めるも、そこに向かって一直線に突き進んだりはせず、なぜか「ラバに乗っていかなくてはならない」となる。当然のごとくラバはなかなか云うことを聞かない。このようなほとんど無理矢理にでも珍道中に持ち込もうとする脱臼的な作劇の感覚がよい効果をあげている。

難を云えば、「音」ないし目隠しによる「視覚の欠如」がさほど印象的に演出されていないことか。それらはもちろん物語の鍵となってはいるのだが、どうも通り一遍の描き方しかされていない。目先の笑いを獲る演出にかまけていたのではないか。

(評価:★4)

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