[コメント] 早咲きの花(2006/日)
結論を安易に語るのではなく、残心を持って断ち切る。反戦を語るなら、決して陳腐な作品にならないための鉄則だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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浅丘ルリ子は戦争について滔々と語らないほうが良かった。何故なら、それと同じ思いをこの作品を観る若者達の心に自然に芽生えさせることが、こうした作品を作る意義と言えるからだ。
概して少年達の自然体の演技は素晴らしい。特に荒っぽい通過儀礼を経て仲間に都会っ子を迎え入れ、そしてガチの喧嘩で友情を結ぶに至る、敵同士だった少年達の描写は絶品だ。個人的には、『バッテリー』でもいい演技を見せてくれた、当時の悪ガキのイメージにぴったりの米谷真一を応援してやりたい。
しかしだからこそ、彼らの死で映画をばっさりと切ってほしかった。子供達がそれをどう思うかは彼ら一人一人に委ねられる。そういうことが「啓蒙」ということなのだろうと自分には思えるのだ。
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