[コメント] 相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン(2008/日)
これが東宝映画だったら、たぶんもっと面白かったのだと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この作品の監督には申し訳ないが、所詮Vシネマあがりのやくざ映画を作ってきた経験の上に、これだけビッグな企画に挑戦となると、少し荷が重いのかもしれない。
対して、脚本は良く練られていて素晴らしい。『サトラレ』のシナリオを担当されているそうだが、この映画の中にも、あの映画の時の優しさがあらわれていたと思う。
ドラマは巧みな構成になっている。冒頭の外国風景から一気に日本の首都の風景へ、そしてテレビ塔での首つりシーンと、見る者の目をそらさない始まり。
その殺人方法がネットの処刑サイトと同じ方法であることを見つける。そして現場に残された暗号。その暗号を右京はいちはやくチェスの棋譜であることを察知し、サイト管理者にメールを送信。そこから犯人と特命のバトルに火がつけられる。
東京マラソンを舞台とする大規模なテロ事件をほのめかしながら、最後の最後までどんでん返しを繰り返し、後半になってようやく冒頭の外国のシーンと話がつながる。
政治判断にも言及して、きわどい表現も多く、話の筋としてはとても面白かった。
残念なのは冒頭に書いたとおり、映画監督の未熟さだ。シナリオが良いので映画になっているが、映画的なシーンはほとんどなく、画面にはシナリオ表現だけが残された。
才能のない監督に作らせるにはとてももったいない映画だったと思う。
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