[コメント] 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS(2008/日)
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オリジナルを比較してしまうと懐古厨とか言われそうだが、それにしてもこれは酷い。 原作の良いところを全部スポイル。
最悪なのは運んだ金が偽物でしたというオチ。 原作はいかに敵陣を突破して金と姫を隣国まで脱出させることを、ご都合主義を使わず、知恵と勇気どのように乗り切るのか?ということを徹頭徹尾主眼においた脚本だった。脚本執筆の途中で主人公達が苦境に陥った場合は、脚本家3人でのたうち回りながらどのように突破するかを考えたという脚本は完璧でいじりようがないはず。
同じ脚本で撮ってもしょうがないし、客寄せのためにラブストーリーを入れるのは百歩譲って許せるとしても、「運んだ金が偽物でした」というオチは許せなかった。 偽物なのであれば、あえて重い荷物を背負い、裏切る可能性がある山の民二人に荷物を担がせる理由がわからない。偽物なのであれば、六太郎と姫の二人で背負える程度の偽物を担いで逃げればよいのだ。 それに多数の一般人に金を運ばせたら、ほとんどがそのまま持って逃げてしまうだろう。
すぐに考えればわかるようなご都合主義を脚本に持ち込んだ時点でこの映画は終了している。本当にこの脚本家はバカなんじゃないだろうか、と本気で思ったし、これを許して平気でいられる樋口真嗣はストーリーに興味がない監督だと確信した。
ラストの砦のバトルもセット撮影でスケール感がないし、意味のないエレベーターアクションもげんなり。 クライマックスくらいのびやかで重厚感のあるロケ撮影でキメてくれよ…。
長澤まさみはオリジナル版を踏襲している前半戦は、いつもの舌足らずな台詞回しを封印してキレのある凛々しい姫を演じているのだが、マツジュンとラブラブモードに入る後半からグダグダ。最後にはいつもの演技に戻っていてがっかり。着物の着こなしもなんか変だし、野武士ファッションでは太ももの露出が足らん。
前二作で「人間を描くのがへたっぴー」ということを自覚したのが、監督の樋口真嗣はことさら姫の責任と恋の狭間で悩む描写を描こうとしているが、このネタでそんなのはどーでもいい。いいから敵陣を突破するハラハラドキドキをちゃんと描け。
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