コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] P2(2007/米)

クリスマスに残業をしてはいけない映画。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 下着姿で悪に立ち向かう女性主人公という設定は、案外『エイリアン』のリプリー(シガニー・ウィーバー)以来な気がします。ちょっと胸とその谷間を強調しすぎな感じがしました(寄せて上げてブラ?)が、なんの問題もありませんでした。

 重要な仕事を任される有能なビジネス・ガールであるだけでなく、家族に対する責任もきちんと果たそうとする。2つがかち合うときも、なんとか折り合いをつけようとする(自分を信じているのでなんとかできると思っている)。そんな主人公(アンジェラ=レイチェル・ニコルズ)が、身近にいたサイコパスの捕らわれの身となり、そこからいかに脱出するかが描かれる作品。突如本性を現したサイコ野郎のねっちりとした執拗ぶりも見どころてす。

 尋常じゃない状況に驚愕しながらも、犯人に残る理性を信じ、そこへ訴えかけようと、冷静を装って犯人に調子を合わせ、彼をなだめすかそうとする→話は通じないし、信じられない光景を目の当たりにして、恐怖による感情の高まりを抑えられなくなる→恐怖にすっかり囚われてしまい、なにもできなくなる→なんとか気力を振るい起こして、できる限りの反撃を開始する→・・・役者の演技と適切な演出により、これら主人公の感情の動きをほぼトレースできた気がします。正否はともかく、“気がする”ってことが重要だし、“そんな気にさせられた”ということだと思います。

 ウェス・ベントレーも3作品ほどしか観たことありませんが、いずれも見事なプチ・サイコぶりで、ほんと“隣のサイコパス”を演じるために生まれてきたような役者さんですね。(『アメリカン・ビューティー』ではまだ若く、そんな見方をするのは気の毒ですが)

 きっと彼女は、のちに事件を振り返るたび、こう思うに違いありません。“二度とクリスマスに残業なんかするもんか”。

80/100(15/05/14記)

 追記)タイトルから中身が想像できません。こういうの手に取る方は、いったいどうやって選ぶのですか?

 追記2)あれはドレスではなくて、シミーズとかキャミソールとかいうものではなかったでしょうか?

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。