[コメント] ファクトリー・ガール(2006/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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正しい見方ではないんだけれども、『アイム・ノット・ゼア』の6人のボブ・ディランを見たすぐ後に鑑賞。「7人目のボブ・ディラン」を楽しむ。ずいぶん判りやすくボブ・ディラン自体は描かれていたので、理解しやすかった。イーディの身の上を心配しつつも、一旦離れてしまった後は、醒めた視点で登場していたのが印象的。クリステンセンも結構がんばっていたのでは。
さて、ボブ・ディラン問答はこの映画の本筋ではないので、そっちへ。ウォーホール演じるガイ・ピアース、なんかコテコテでしたね。イーディーの父に「ゲイだ」と指摘されるまでもなく、なんかこうクネクネ具合のキモさと、それでも人を引き付けるカリスマ性を持ち合わす。で、その芸術を生み出す「ファクトリー」なんだけど、私には、なんだか薄汚いソドムにしか見えなかった。少なくともファクトリーに集う面子は芸術うんぬんではなく、ドラッグと愛欲にまみれたクラブキッズか何か。そしてその大きな蜘蛛の巣に引っかかってしまった、美しき一匹の蝶・イーディーといったところか。
イーディーに関しては、「自業自得」という感想しか浮かんでこない。チヤホヤされて有頂天になって、気がついたら誰にも見向きもされなくなった、生活能力のない女。少なくとも「ミューズ」なんてものではなかった。感情の部分では、いらいらして、泣いて騒いで、不幸を他人のせい(ウォーホールのせい、父のせい)にしてる。えらく辛口になってしまったが、「周りにいたはずの、数少ない味方」にも「お金貸して」としかいわない。「実話を基にしている」から仕方ないかもしれないが、「主人公」なんだから多少脚色してもとは思うが、してもそれなのか。シエナ・ミラーは初めて映画で見たけど、あんまり好きにはなれなかった。
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