[コメント] パリ、恋人たちの2日間(2007/仏=独)
優れた俳優の監督作品にハズレはない。しかしこれは期待以上の面白さ。とても愉快な映画だ。ジュリー・デルピーは優れた映画勘の持ち主だと云ってよいだろう。何しろ彼女自身が編集まで担当したのだから。優秀なアシスタントがついていたことは想像に難くないが、ともかく立派だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「風船の写真」や「本物の妖精」などのちょっとした飛び道具を適宜配置しつつ、会話=コミュニケーション自体を主題とするというのは会話劇の姿勢として正しい。フレームのブレ、ピントのズレ、前のめりのカッティング、映画に瑞々しさを与える方法としては使い古されたものかもしれないが、それを成功させるのは決して簡単なことではないだろう。演技者の技量だけでは会話劇は成立しないのだ。
また、劇が進むにつれてアダム・ゴールドバーグが段々よくなってくる。その風貌に似合わぬウディ・アレン的神経質のキャラクタである彼が「地獄」としての「パリ」に打ちのめされていく過程の面白さ。減らず口は忘れないながらも困惑を隠せない顔がよい。ダンスシーンで締めくくられるのも嬉しい。
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