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[コメント] 窓から飛び出せ(1950/日)

農林省の協力、とクレジットが出る。舞台は田園地帯かつ丘陵地帯。丘の上の高台にある家。本作の原作も兼ねる大日方伝轟夕起子の夫婦。子供がニ男二女(内3人は大日方の実子のよう)。
ゑぎ

 大日方の弟役の小林桂樹と父親の汐見洋も同居している。轟は庭のバラ園で歌唱しながら登場する。鶏や豚を飼っている。

 隣家は母子家庭で、岡村文子のお母さん、娘に香川京子、息子の道夫は、右足が悪く、杖をついている(道夫も大日方の実子が演じている)。岡村から大日方たちの家へ、不幸の手紙が回って来、汐見が岡村に文句を言いに行った場面で、轟が突然唄い出す演出が、ぶっ飛んでる。

 クリスマスイブのシーンも素晴らしい。「あゝベツレヘムよ」(「神の御子は今宵しも」と共に、私が最も好きなクリスマスソングです)。ドアに付けた鈴を鳴らすシーンがいい。そして「きよしこの夜」の轟の歌唱。その夜、藤原釜足演じる泥棒が入るのだが、捕まえた後、居ついて一緒に働くようになる。

 若き小林桂樹も見せ場のある良い役だ。隣家の香川に気があり、一緒の場面も多い。道夫の反抗を上手くなだめたり、帆船模型を作ってやったりする。このあたりも、単純な描き方かも知れないが、演出は聡明だ。

 尚、終盤、アンゴラウサギの飼育・増産の宣伝部分がある。これって、当時の農林省の政策か?大日方の私的ビジネスからみか?

#調べると、ロケ地は町田市玉川の丘、家も大日方の当時のマイホームらしい。

(評価:★3)

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