[コメント] パコと魔法の絵本(2008/日)
役者がどれだけその気になれるか、という点を及第点とするなら及第している筈である。しかしこの不快感は何だ。突き抜けなさは何だ。★2.9点。
しかし中島哲也監督の、徹底した役者の個性・キャラクターを虚仮にした演出は面白い。今回は『松子オールスター』と言う訳だ。主演の役所広司はそれに対して張り切って応えている。きっと…、それがムカつくんだな。役所広司の個性を誇張して上手く引き出しているのは『笑の大学』の方だろう。こっちも大成功作とは言い難いが。…
そうした中で一番虚仮にされ振りがハマっているのは、案の定妻夫木。しかし『闇の子供たち』の時にも思ったが、こうした自虐ネタにいつまでもホイホイ乗ってんじゃねぇよ、と言いたい。
役者の中で天然ボケ振りを発揮しなければならないのはもう一人の主人公、パコ。アヤカ=ウィルソンはハーフという風貌がそうさせるのか、異常人の中で無垢に振る舞う「無害性」を見事に演じている。翌日には清濁の記憶を失なうという天使に、日本人の風貌は無理だったのかも知れない。ま、次回はそういう役じゃないだろうから頑張ってくれ。
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