[コメント] TOKYO!(2008/仏=日=韓国=独)
TOKYO!というタイトルを冠してはいるが、内容はその枠からはみ出し放題。それは、監督がこの三人だから。しかし、そのはみ出した部分こそが、この映画において最も魅力的な部分でもあるのだ。だって、監督がこの三人なのだから。“監督の個性への接近”を求める人にとっては、素晴らしい企画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映像表現には明らかに向いていない物語を、開き直ったかのような直接的な表現をもって完全に征服してしまうゴンドリーの大胆さ。
観客に対して非常に挑発的であるにも関わらず、完全に自らの魅力の中に取り込んでしまうカラックスの才気。
娯楽としての映画を常に意識しつつも、他の二人に引けを取らずに地震という捻りを加えてくるジュノの器用さ。
捨てざるを得なかったものも多いのであろう、完璧に構築されていて穴がない、というような作品はなかったが、しかしそれでもこの作品を面白く見てしまった僕が思い知るのは、やはりこの三人の監督が持つ個性的な魅力は多少の欠点など簡単に覆い隠してしまうということである。彼らの次回作が楽しみだ。
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