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[コメント] 宮廷画家ゴヤは見た(2006/米=スペイン)

ゴヤは見た。否、見えなかった。肖像画を描こうとした審問官は峻厳さの裏に、卑猥、好色が見え隠れした。顔が描けない。どの顔が本性なのか?
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







やがてその官は国を追われ、敵国の高官として現れる。主義・主張のない幽霊のような存在(原題:現実とは思えない、幻のような者)だ。

更に、原題はghosts と複数になっている。誰だろう?ヒロイン、天使イネスしかいない。主義・主張で政権がコロコロ変わる激動の時代にあって、その時代を超越して、1人の男を愛した。これも現実とは思えない、幻のような、はかない存在だろう。

もう1つ、ゴヤは審問官の心の奥に天使に愛されるほど pure なものを見た、とするのは、性善説過ぎるだろうか。

(評価:★4)

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