盗まれた警察官殺しの凶器の拳銃を探すギャングの奔走を描いたサスペンス｡

警察官殺しの証拠となる凶器の拳銃を盗んだ息子の友人の少年をマフィアや警察よりも先に捜す主人公ジョーイと､虐待を繰り返す義父を殺すために盗んだ銃で義父に発砲し逃走した少年オレグの話が並行して描かれる｡

盗まれた銃の行方､銃を盗んだオレグとジョーイが接触するまでの経緯や２人の運命を追う映像展開､スピーディーで緊迫感のある演出が秀逸｡上映時間はやや長いがテンポがいいのでそれほど気にならない｡

ただ､最後にジョーイが潜入捜査官だと正体を明かすところは､返って現実味のない展開になってしまい､それまで描いていた彼の拳銃探しの奔走でのせっかくの緊迫感ある映像が損なわれた気がする｡

内容的にもジョーイを最初からギャングの設定で全うした方がオレグやジョーイの家族とのドラマにも真実味が出てよかったと思う｡