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[コメント] クロがいた夏(1990/日)

小児向けといえども、容赦なくあの時代の広島の惨劇を抉るのが中沢啓治の流儀ではなかったのだろうか。可愛いスカートにお下げ髪で街を飛び跳ねるヒロイン、お坊ちゃんヘアのつぶらな瞳の弟は、現代っ子におもねる以外のなんの効果も発揮してはいなかった。
水那岐

そして原爆投下後の惨劇である。あの程度の被害なら、空襲に襲われたあらゆる日本の都市で一度は展開されたものだ。今までの平和なドラマが覆される地獄絵図なくして、広島の悲劇は語れない。それは中沢も、白土武監督以下のスタッフも充分承知していたことではなかったのだろうか。

正直「可愛い」と思わせたら負けなのである。俺のようなオジさんに萌えられちゃぶち壊しなのである。猫マニアがぬっこぬこにされちゃいけないのである。志を強く持て。言いたいことはそれだけだ。

(評価:★2)

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