[コメント] 俺たちに明日はないッス(2008/日)
タナダユキに視姦される悪ガキども。そこにいるのは童貞膜を備えている、犯されるためにだけ存在する男たちだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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女であるタナダユキの心がこもっているのは、やはり同類である女性達に相違ない。男たちをコケにし、翻弄し、そして平気で捨ててゆく、主人公達には理解不能の女達の心を、もちろんタナダは隅の隅まで知り尽くしている。そしてタナダは騎乗位で、少年達を監督権限でしゃぶり尽くしてゆくのだ。こんな美味しい役割はまたとあるまい。
特にエロティックなのは、遠藤雄弥に女の代わりに肥大した胸を揉みしだかれ、さらに秋恵ちゃんにモテモテになってしまう草野イニだ。俺の知る限りデブ専の女学生をフィクションで見ることはなかったので、興味深く彼の愛の行方を見守ったのだが、(俺も豊満な乳房を持ってますからね(^-^;))相手の女の子が度を過ぎた力士マニアだったことが暴かれると、草野は「外見で選んだんだな!!ヒドい!」と逆上するのだ。これに対し、秋恵ちゃんは「誰だって最初は外見で選ぶじゃない?」と言葉を返す…そう、これはマッチョ的哲学の女性上位的コペルニクス的転換だ。この性別転換は男にとって屈辱であり、同時にM的な男には至福だろう。革命軍に地位を追われた男たちは、明日に思いを寄せるだけだ。
…こうして主人公は初めてない筈の明日に思いを馳せ始める。タナダの皮肉な目は心憎いばかりだ。タナダは本当の男の馬鹿さを描写し得る、稀有な女性監督と言わざるを得ないだろう。
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