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[コメント] PARIS(2008/仏)

徹底的に男が弱い。
パグのしっぽ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







・余命わずかと宣告された男。家に引きこもり、姉の当惑を「自分の悲しみへの不理解」と断定してわがままの限りを尽くす。しまいには自身の心に引きこもり、初恋の相手に電話をかけ始める。肉体が死ぬ前に事実上死んでしまった、生ける屍である。

・生徒に恋した教授。全ての事象に勝手な解釈を加え、拒否不可のショートメールを送りつける。かつて道行く女性に自分の精液をかける変態がいたが、それと同じである。

・元妻、愛人を失った悲しみを紛らわせるため、行きずりの女性に手を出す2人の男。しかし、いざとなると失った人を思い出して手が出ない。重度の優柔不断である。

男のダメな部分を煮詰めたような登場人物のオンパレード。一応それぞれに救いみたいなものを与えて物語を終わらせているものの、序盤中盤の描写は男の一人として、観てて辛かった。男はいつまでも大人になれないのね。ただ僕にとって救いだったのは、日本だけじゃなくて世界中の男もみんなそうなんだ、っていうのが分かったこと。

(評価:★4)

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