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[コメント] 罪とか罰とか(2009/日)

成海璃子が凡人である事を確信した事で、安心できたアイドル映画。☆3.9点。
死ぬまでシネマ

所詮は成海璃子のアイドル映画と認定する。デビュー前からの友人で同じ所属事務所のトップ(グラビア)アイドル(耳川モモコ)に、劣等感と対抗心を持つ主人公ならば、耳川以上に露出し没落しなければいけない筈だが、何故かアヤメ(成海)の方は清純派アイドル路線をキープしている。そんな筈は無い。何が「崖っぷちアイドル」だ! この時点でこの映画は所詮は成海に主役をやって頂く為のアイドル映画を超える気は全くない。(その点で耳川役の安藤サクラは涙ぐましい頑張りようである。)

成海に関してはこれまで鑑賞を避けてきたのでよく知らないが、まず普通のアイドル映画beyondのオファーを、請けた事自体は評価しよう。まさしく「正しく努力すれば結果はついてくる」のである(某アイドル…現在は自称女優?に見せてやりたい仕事振りではある)。今後更に「正しく」努力するように。

しかしこの映画で曝け出された成海の姿は、恐ろしく不格好な田舎娘の姿だった。要所要所でことごとくダサく、スタイルも意外に悪い。アイドルを超える役者としての器が無い。『少年メリケンサック』での宮崎あおいと較べると違いは歴然とする。顔立ちから思い上がった芸能人だろうかと思ってきたが、ここまで凡人である事を曝け出していると、観客として安心して鑑賞する事ができた。

映画自体は臨海点を超えているので、俺的には充分に☆5点を狙えた位置に居た。しかし成海の役者としての限界に加え、上述の耳川モモコとアヤメの実際の仕事内容の転倒・段田安則(特にNo.2)の扱い方・事件解決の際のテキトー加減(特に奥菜 恵の扱い)などに、制作者に人間としての不誠実さを感じ、5点を与える事が出来なかった。露悪的な内容が悪いと言っているのではない。制作者の人間が透けて見えた時、そこに信頼できるものがなかったら作品は終わってしまう。

(評価:★4)

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