[コメント] パッセンジャーズ(2008/米=カナダ)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
結末は一応、読めたのは読めた。ただこの映画に関して言えば、「読める読めない」以前の問題だと思う。
IMDbのジャンル説明にも「ミステリー」と書いてあったが、そもそも「霊」とか「死後の世界」という、在るかどうかも判らないものを途中から(最初からならまだ良い)出してくる映画は(推理して楽しむという意味での)「ミステリー」ではない、と個人的には思っているのでかなりキツかった。「実はみんな事故死してるんですよ」というヒントとして、クレアを襲う突風なんかを「配置」してたんだろうが・・・、どうでもいいよという感じ。素直に教えてやりゃあ、すぐ済む話じゃないか。いきなり教えたら、ショック死でもするか? もう死んでるのに? しょうもない。「自分から気付かなきゃならない」なんて、あのオチにもっていくために制作者にとって都合良く作られた、在りもしない「死者の掟」でしかない。
単純にドラマ(やラヴストーリー)として観てもかなり貧弱だ。クレアとエリックが(地縛霊同士の?)セックスに至るまでの恋愛描写が雑だし、不可解だ。アン・ハサウェイは非常にチャーミングだが、あのズバ抜けた目と口の大きさ(顔の小ささと言うべきか)はシリアスな演技には向いていない、とも思う。
前述した「某有名作品」というのは、『ユージュアル・サスペクツ』でも『クライング・ゲーム』でも『猿の惑星』でもなく、もちろん『シックス・センス』だ。あの映画も個人的にはあんまり好きじゃないんだが、あの映画は「霊が見える少年」というのが「大前提」としてあること、そしてドラマや演出に優れた点があったので、それなりには観れた。そういう意味じゃシャマランってなんだかんだでスゴいんだな〜、と再確認。
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