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[コメント] スラムドッグ$ミリオネア(2008/英)

さすがインド
kazya-f

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







サリーム、ジャマール、ラティカの三人が三人とも、幼少時代、少年少女時代、成年時代で役者が違和感なくつながっている。さすが世界第2位の人口を持つ国、インド。探せばいるものである。

とへんな所に感心してしまったけれど、中身も非常にストレートでパンチのある内容。なぜか便器の中が大好きなダニー・ボイルは今回もしっかり主人公を肥溜めのなかに落とし、笑いを誘う。

ペットボトルに水道水をつめてキャップを偽造する、そのやり口に実際ひっかかって友達はお腹を壊したそうです。これぞインド。

生きるために、貧しい生活のなかで精一杯楽しむために、ときには人をだまし、ときには助け合い、死と隣り合わせながらつなわたりでやってきたその成れの果て、運命、ミリオネア。

薄氷を踏むような薄い可能性を乗り越えて、生きてきた人生の意味がこんなわけのわからんクイズ番組に集約されてしまうことに空しさを感じる一方で、そのくだらないクイズ番組が金と恋焦がれたあの娘をゲット、現実からの脱出ポッドになるという皮肉。この映画には“人生”が詰まっている。人生を素晴らしいと感じることのできる2時間。

そして最後のエンドロールではインド映画につきもののミュージカルダンス!これぞインド。さすがインド。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)カルヤ[*]

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