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[コメント] 嵐が丘(1939/米)

「あの長い原作をよくここまで上手く纏め上げたものだ」という印象以外の印象が薄い。同年に撮影された『風と共に去りぬ』があまりに衝撃的だったからだろう。以下比較
mimiうさぎ

○ ヒロイン考○『風と共に去りぬ』の勝ち マール・オベロンVSヴィヴィアン・リー

彼女たちの演じる役柄としては、お嬢様育ちで我が侭といった共通項がある。

にもかかわらず、マールには何かが足りない。そうこの手の役柄を演じるために必要不可欠な部分。それは、「情熱」だ。熱く燃えたぎる心のうちから湧き起こってくる情熱が、彼女には見られない。色白で線が細く、良妻という言葉の方が似つかわしいマールにはこの決定的な要素がかけている。それに比べ、本作のヒーローローレンス・オリビエと私生活で駆け落ち同然にハリウッドに渡って来たヴィヴィアンには、うちから湧き起こるそれがあり、どうみてもヴィヴィアンの方が素晴らしいと言える。

○ ヒーロー考○引き分け ローレンス・オリビエVSクラーク・ゲーブル

モノクロの中でも野生的な魅力を醸し出すローレンス・オリビエと、はまり役のクラーク・ゲーブル。お互い甲乙つけがたいため、引き分け。

○ 仕上がり○ 予算をかければいいものが撮れるという訳ではない。しかし、屋敷の中中心の『嵐が丘』に比べ、州をまたがっての広大な世界を感じられる『風と共に去りぬ』の方に魅力を感じる。 エキストラの数にしてもしかり。 カラーで見易い分、『風と共に去りぬ』の出来栄えの方に感動を覚えてしまう。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゆーこ and One thing[*]

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