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[コメント] 偽りの花園(1941/米)

じっくりと観れる秀作だ。単なる悪女もの、或いは愛憎劇ではない。原劇作者リリアン・ヘルマン自身の手になる脚本は主人公、そして登場人物の心理にもう一歩踏み込んでいる。
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 人の中には「土地も人も食いつくす人種」−物欲にとりつかれた人−と、「それを見ているだけの人種」−いいようにされる人−がいるという。

 更には、前者の人を聖書では子狐にたとえ(それが原題になっている)「実ったぶどう園をあらす“子狐”を捕らえよ」という。ずる賢いので狐であろうが、神の目からすると、物欲も“子供っぽいもの”と映っているのかもしれない。

 しかしそんな主人公は哀しい。ラストで娘に去られ、窓を閉めた後きっと寂しさを感じているに違いない。

(評価:★4)

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