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[コメント] バンコック・デンジャラス(2008/米)

オリジナルの『レイン』は未見。冷徹な心しか持たなかったジョーが次第に人間らしくなっていく様が見事に描かれていた。撮影も随所で目を見張るシーンがあった。リメイクには極力満点をつけない主義なので敢えてこの点数。オリジナルも観たいと思った。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ジョーの心の葛藤が、時にスロー映像で、時にセピアで、時にフラッシュバックで描かれる。何の意味も持たなかった1発の銃弾が次第に重たいものになっていく過程が丁寧に描かれていると思った。

運び屋のコンが、出てきた時点ではろくでもないただのチンピラだったのが、次第にジョーに憧れ、彼を師匠と呼び慕ってくるに至る過程がやや説明不足か。

聾唖の薬局店員・レインとのエピソードはどれも美しく撮られている。

一般人のレインにとって、襲ってきた2人の強盗をジョーが殺してしまう所を目の当たりにすれば当然ショックを受けるだろう。だが、彼女はその後も普通に働き続けるし、その事でジョーが警察に追われる事もない。タイでは人が殺される事が日常的なんだろうか? やや疑問が残る展開だった。

完璧な殺し屋であるジョーが、精神的にも殺しの腕も衰えてきているのがわかりやすい。確かに今が引き際なんだろうな、と思わされる。ミスが多いんだもん。

ラストはまさかの展開で、ジョーのラストの仕事が本当に暗殺家業の引き際になる。 とても印象に残るストーリーだった。

ただ、ニコラス・ケイジはミス・キャストな気がするw

邦題は『レイン』でよかったと思うのだが・・・。

(評価:★4)

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