[コメント] 天使の宿り木(2004/仏)
荒唐無稽なドラマの上にキャラクター感情の妥当性も見えず単調なSO-SOロードムーヴィー
フリードマン脚本による『橋の上の娘』もやはりそうであったが、この作家の手によるドラマはキャラクター心情の観念的な妥当性というものが見当たらず、いつも納得のいかない仕上がりで語るに落ちるという結果となる。シナリオの強度をもって映画を創造することは全うな作為の表れであるが、テーマを語るに際してのモチーフの選び方があまりにあざとく、荒唐無稽なドラマと成ってしまっている点は反省すべき点である。それでも映像で心象を語るという表現の上手さも随所に散見しており、奇を衒ったシナリオでなくとも丹念な演出に徹すれば滋味深い作品をものとすることの期待も残されている。あとはもう少しユーモアが必要だ。次回作に幾許かの希望を託す。
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