溜まったクレジットカードの借金を返済するために､もっと給料のいいファッション雑誌に就職しようとするが､手違いで経済誌に就職することになった買い物依存症の女性のサクセス･ラブコメディ｡

ストーリーそのものは､主人公が自分の専門外の職種に最初は苦闘しつつも､持ち前のファッションの知識で都合よく仕事をこなしてしまう展開やちゃちな友情ごっこと恋愛がセットになった『キューティ･ブロンド』っぽい展開なのだが､この映画の場合､借金の返済が滞ったため借金取りに仕事場まで催促されそうになったり､買い物依存症の行動故に窮地に陥ったりと､主人公に降りかかる悲惨な出来事が､皆､自業自得という説得力があるのでそれほど鼻につかない｡

ただ､この主人公､最後には買い物依存と決別し､今まで買ったものを売った資金で借金を返済する時に､借金取りにＴＶ出演を邪魔された腹いせに全て小銭で返すのだが､借金取りが邪魔したのは､結局､借金を返済しなかった主人公が悪いからであって､それを逆ギレして仕返しする主人公には､正直不満｡

後､この映画はもう少し主人公が買い物依存症に至った経緯を描くべきだったと思うのだが､その辺が一切描かれてない｡せめて買い物依存症のきっかけと思われる両親とのエピソードをもっと作って欲しかったところ｡