[コメント] ターミネーター4(2009/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
この作品は、要するに『ターミネーター2』のアンチテーゼとなっていますね。
最初の『ターミネーター』で完全悪役。極悪非道のロボットを演じたアーノルド・シュワルツネッガー演じるターミネーターが『ターミネーター2』ではジョン・コナーを守る側になりますね。
そして本作では、現実世界から未来に向けて、ジョン・コナーの父となるべき少年を守るために人類が送り込む人間ターミネーターが主役を演じます。
この対比は見るものを時に混乱させ、時に冷静に「輪廻」を描いているようで、仏教的な真理を垣間見ることができます。
生きるということに貪欲なのは人間なのか?機械(ロボット)なのか?
ロボットはある意味、命令のもとにその使命を果たすためにのみ動きます。
しかし体はロボットでも脳と心(心臓)が人間である者は、時に悩み、その強い意思をもってロボット以上に貪欲に生きることを選び、そして人間のために死を選ぶという果てしない(エンドレス)な宗教観がこの映画には生きていると思います。
映画を盛り立てるために、巨大なターミネーターが出現したり、『ターミネーター2』でシュワちゃんが乗っていたバイクを思わせるターミネーターが出てきたりと、いずれも過去のシリーズを知るものにとって楽しい内容になっていたことを喜びたいと思います。
どうせシリーズものを続けるなら、これぐらい緻密に作ってくれないと面白くないですよね。
少なくとも『ターミネーター3』のような陳腐な内容でなくて良かったと思いました。
2009/12/26 (自宅)
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