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[コメント] プーサン(1953/日)

市川崑の映画に「品がない」とか「アップがダメ」とかもう書き飽きたのだが、こゝでも同じことを繰り返さなければいけない。例えば開巻近くの酒場のシーンなんてわりと良く出来ているのだが、矢張り品のないアップ挿入があり興醒める。
ゑぎ

 或いは主人公・伊藤雄之助の勤務先、怪しい予備校の経営者?を加東大介が演じるが、私が見た中でこんなに加東大介がイヤらしく描かれているのは始めてだ。極めつけはヒロインの越路吹雪に誘われてストリップを見に行くシーン。このダンサー、メリー・松原(日劇ミュージックホール所属)ということだが、ダンスもふざけているだけでなく品がないことこの上ない。そして、本作を今見る一番の目当ては当然ながら(?)、デビュー間もない八千草薫を見ることにあるのだが、八千草の登場が伊藤の帽子のカットからディゾルブされるという意味不明の繋ぎ。それに『宮本武蔵』のちょっと前だというのにいまいち可愛くない。これは矢張り監督の責任でしょう。伊藤雄之助のキャラクターはいい。それから、藤原釜足小林桂樹もいい。彼らがいるので救われている。

(評価:★3)

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