コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] サンシャイン・クリーニング(2008/米)

話の構造自体は『リトル・ミス・サンシャイン』と変わらない。しかし、本作には隙がある。
Master

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







悪くはないのだが、次の展開を露骨に示したり、意味を見出しにくいエピソードが入ってくるなどストーリーテリングにおいてそつがある印象である。どれだけ状況が悪いと思えても、前向きにがんばっていこうというメッセージには共感するが、今回はストーリーを持て余してしまっているのではないか。

最たるものとしては、ノラ(エミリー・ブラント)とリン(メアリー・リン・ライスカブ)の間で展開されるストーリーが、特に必要性が見えず、浮いてしまっているというものである。クリーニングの客との関係性を持たせるのであれば、夫が自殺してしまった婦人とのストーリーを展開させた方が良かったのではないか。姉妹と母親のエピソードを絡めたかったのだろうとは思うが、処理方法がぞんざいに過ぎ、もったいなかった。

良かった点は、やはりアラン・アーキンだろう。「お前には特別な教え方が必要だ」「今度のパートナーは信頼できるからな」といった台詞一つ一つに愛と信頼感を感じ取ることが出来る。いいお爺ちゃんだなと素直に思った。

(2009.07.12 109シネマズ川崎)

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)わっこ[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。