こうしたアイデアは１０年に１本という位にシンプルかつハイコンセプトな授かりものであろう。あらすじだけで想像が膨らみ、涙線に訴えかけてくる稀に見る設定だと思う。そして、さらに劇的効果を高めているキャラクター造形の完成度は素晴らしいの一言である。特にハムスターのライノなどは超一級のバイプレーヤーである。まさに奇跡的な創造の域だ。 ドラマも伏線の張り方や、白い毛のボルトが汚れていくディテールの細かさなど芸の繊細さはプロフェッショナルな仕事ぶりがうかがえて深みがある。子供も大人も楽しめる本当の意味でのアニメ作品ではないだろうか。あまりに感動的で印象的な作品なのでどうか続編は作られませんように。