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[コメント] 陽のあたる場所(1951/米)

輝くばかりの夏の陽を浴びて…ないんだな。これが。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 「アメリカの悲劇」2度目の映画化にして、名作として名高い作品。1951全米興行成績も8位と健闘。

 非常に教科書的な作品で、後に多くの映画に模倣されるほどの完成度を誇る作品なんだが…どうなんだろう?面白いのは確かだったし、キャラクターもよく立っている…だけどなんだろうか?何故か妙に退屈に思えてしまう。

 ストーリーが分かってるから?それは確かにあるだろう。有名な作品だから、自然と情報が入ってきて、どう物語が展開するのか、事前に殆ど分かっていて、その確認をしてしまった感じだから。

 それとあまりにもパクられ続けたためか、目新しさがなかった事も。もっともっと早く観るべき作品だったか?

 でも、一番重要なのはクリフトに感情移入が出来なかったからなんだろうな。実際役者としてのクリフト、演技が巧くてもあんまり好きじゃないんだよ。結局その先行する苦手意識が本作でも続いていたんじゃなかろうか?それに彼の演じるジョージの歯切れの悪さにちょっとむかついてたし…要領が良いんだか悪いんだか、煮えきれないジョニーの態度がどうにも気にいらない。むしろこれが当時の等身大のアメリカ人ってことなのかな?  エリザベス=テイラーも、言われるほど素晴らしい演技者とは思えなかったし(うわっ。石投げられそう)。

 調べてみて分かったが、夏を舞台とする本作、撮影は冬に行われたそうな。勿論撮影所は雪に埋もれていたため、機械で雪を溶かしつつ、出演者は寒さをこらえて泳いだり、ウォータースキーをしたりしたそうだ。役者って大変なんだなあ。

 本作で熱演したクリフトとリズを、会社側は宣伝のためロマンスをでっち上げようとしたそうだが、その必要なく本当になってしまうと言うおまけが付いた。

(評価:★3)

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