[コメント] クヒオ大佐(2009/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
というように、詐欺っていうのは古い職業の一つなんです。もちろん僕の身の回りには詐欺師がわんさかいます。セールスマンなんかほとんど詐欺師でしょう。学校の先生も然るにそう、職場の上司だって立派な詐欺師です。犯罪になるかならないか、という相違はもちろんありますが、、。
で、この話、たいして新鮮味はないし、そう面白い話じゃないんですね。彼は同時に3人の女性をカモにしているけれど、みんなそれほど効率がいいとも思えない。
若いけれど多少うらぶれた感のある詐欺師を堺雅人が好演している。しかし、いつもの彼の気持ち悪さが結構この役からは感じられない。そこがちょっとこの映画の魅力が薄まった感もあるところ。
対する女優陣は熱演。みんないいね。中村優子はきれいだけれど、でも彼女はまともに詐欺師からカネを盗ろうとしていたのだろうか、、。 何か、彼女の役柄はイマイチ不明瞭だ。彼女に切迫感が感じられなかったからね。
映画全体にみなぎる力がなければどうしても映画批評は俳優陣の演技批評になる。
堺雅人は好演だけれど、いつものキモサが不足気味。でも、弟の新井浩文はやはりうまい。存在感がある。ホントいい役者だね。台詞が少ないけれど古舘寛治の刑事も風貌から魅力的。確か『南極料理人』でも堺雅人と共演していたかな。
湾岸戦争の云百億円とこの小賢しい詐欺と比較しているけれど、後者は一応被害者に夢を売ってたんだよね。この対比はそれほど観客に説得力を持たさないのでは、、。
と、きびしい事を言いましたが、まあ水準作ではありますよ。もうひとつピリッとした芯がほしかったけれど。
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