[コメント] アンナと過ごした4日間(2008/ポーランド=仏)
笑うべきか、泣くべきか、それとも・・・
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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僕はこの映画の意味が当初良くわかりませんでした。
滑稽とも思える主人公のアンナに対する思い。
そしてアンナに隠れてプレゼントしたり時計を直したり。そんな彼の行動が理解できませんでした。
しかし冷静になってみると、この感情と行動は、実は誰にでも存在するのではないかと考えが及びました。
幼い頃、思春期、初恋、
表現することが許されない環境で、人は誰しも、この映画の主人公と同質の経験があるはずです。
そしてポーランド映画であること。
多くの人民が虐殺され、多くの国の支配下にありながら、自らの国の姿勢を守り通す姿勢。
しかし時代や環境の変化の中で諦めるしかない現実。
この主人公は恵まれない人生を歩みつつ、誤認逮捕されながらも、自らの姿勢を崩しません。
冒頭で主人公がごみ箱から「手」を取り出します。この異質で変態的な主人公が、どんどん愛らしく思えてくるこの心情。
そして思いを重ねたアンナからの決別。
そんな環境に落ち込んだことがある人も世の中にはたくさんいるのではないでしょうか。
かくいう僕も・・・
2010/09/03 自宅
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