[コメント] 風が強く吹いている(2009/日)
例えるなら、いびつな形の茶碗で出された熱々の番茶といったところ。まあトータルでは満点に程遠いのだが、中身が熱いことは評価したい。[TOHOシネマズ六本木ヒルズ5 (TIFF2009)/SRD]
大森寿美男としてはこれが初監督作だからなのか、演出の“間”がいいというわけでもないし、役者はセリフ棒読みだしで、作品そのものの出来としては正直に言って不満が残るところ。
ただ、駅伝という題材を取り上げて、それを何の衒いもなく真正面から描いていることには好感が持てます。私自身もちょっと経験がありますが、駅伝に限らずリレー競技というのはなかなか難しいスポーツなのです。走るのは1人でありながらチームプレーでもあり、1人のミスで全員に影響が及ぶこともある(例えば、1人が途中棄権したらチームも記録なしということになってしまう)。逆に、1人だけが速くても他のみんなが遅かったら勝てない。全員の力が揃わないと上には行けないのです。それだけに、勝ったときは嬉しさもひとしおだし、また「勝ちたい」と思えるわけで。
実際に寛政大みたいなチームが箱根に出られるのかどうかはとりあえず置いておくとして、この作品はそんな熱い気持ちをちょっと思い出させてくれました。その意味では感謝したいです。まあ、映画としては今ひとつなんだけどね。
最後に、どうでもいいことですが、ダンテ・カーヴァーが結構筋肉ムキムキなのがちょっと気になりました。長距離選手というのは筋肉がつきすぎていると逆に走りにくいんですよ。
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