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[コメント] アコーディオン(1934/露)

みんな笑っているミュージカルによるコルホーズのプロパガンダ映画。この恐るべき明るさの農村、横一列に腕組んで行進する娘さんたちの大らかな男漁りが強烈でとても印象に残る。何なんだ。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







共産党の書記として出世するためにアコーディオンを止めた青年(ポーズ取って悦んでいたりする)が、富農たちがアコーディオンで農家の娘たちを誘惑するのに対抗するために、捨てたアコーディオンを再び拾い上げて歌合戦で勝利、という物語。疑問なのは、これは青年の自主的な判断で、党方針は音楽禁止という線は変わらないのではないかという点だ。党の見解とのズレは別にいいのだろうか。これは反党的行為ではないのか。いいのだろうか。

富農たちは地境はどこだと唄い、主人公はコルホーズに地境なしと唄う。『前線』でも見られたが、当時のソ連は富農、私有財産制が全廃されたのではなくて、農業者の貧富が相変わらず残っていたらしいのが確認できそうだ。娘たちも持参金がどうのと会話しているし。

(評価:★3)

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