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[コメント] ヒットマンズ・レクイエム(2008/英=米)

原題は『In Bruges』なので、随分と文学的なタイトルなのだが、地名を題に持つだけあって、この街のたゝずまいが、とてもよく機能している。運河、石畳の道、特徴的な中世の建造物、中でも特に、広場の鐘楼が高所と閉所を活かした映画的舞台となる。全体に暗い画面はいい。
ゑぎ

 ベルギーのブルージュに逃亡してきた英国人(アイリッシュ)の殺し屋二人の話。二人とは、コリン・ファレルブレンダン・グリーソンで、彼らにボスのレイフ・ファインズが絡んで主軸のプロットが展開する。

 ファレルとグリーソンでは、グリーソンの落ち着いた演技がとてもいいのだが、ファインズが勿体ぶって登場し、ブチ切れた演技を見せて、印象をさらう。 また、ファレルが夜の街で、映画の撮影隊に出くわし、クロエという女性(クレマンス・ポエジー)と小人がラストまで絡む。しかし、グリーソンとファインズの鐘楼を舞台とした顛末も、ファインズと小人をからめたエンディングの顛末も、あまりに因果話に過ぎて頭でっかちなデザインだという感覚を持ってしまう。映画として突き抜けない。

(評価:★3)

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