[コメント] ずっとあなたを愛してる(2008/仏=独)
ゴムを引き伸ばすように、ほんの僅かずつ引き延ばされた感情が放たれ、やがて静かに緊張が解ける。その過程をスクリーンを通して堪能できる貴重な映画。
常々思うことだが、いい映画には必ず「匂い」が映っている。陽の匂いであり、服の匂いであり、匂いのない空間の匂いである。その匂いの中で作品は生命を吹き込まれる。役者はそこに表情を作り、その表情の向こうには感情がある。それらすべてがこの作品にある。
クリスティン・スコット・トーマスの演技も神業ものだが、妹役のエルザ・ジルベルスタインとの陰陽の対比がとても印象的。
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