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[コメント] ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵〈パブリック・エネミー〉No.1と呼ばれた男 Part2 ルージュ編(2008/仏)

ヴァンサン・カッセル七変化の男性“性”映画。サニエ嬢萌え。お付き合いしたい。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







日本では全然注目されていないこのフランス犯罪映画2部作計246分にお付き合いした理由は、サニエ嬢目当てと言っても過言ではない。この長尺にお付き合いすることイコール俺自身がサニエ嬢とお付き合いすることなのだ!ま、ちょっとしか出てこないんだけど。

劇中しばしば口の端に登るように、世界が革命の熱気に包まれていた時代。 なるほど、すっかり忘れていたが主人公はアルジェリア戦線帰りだったな。 こうした「時代の熱気」をこの映画が捉えられているかどうかは疑問だが、一人の男の半生に影響を及ぼしているという点では興味深い。

ジャックが「革命」という言葉を口に出してから、しばしばその矛盾点を指摘される。 彼が“英雄”になれなかった理由はまさにそこで、何か一貫した“信念”というものがないのだ。革命家であれば信念があるというわけではない。むしろ、革命家“気取り”になったことが“信念の無さ”を露呈しているのだ。

ニュースでは「自己顕示欲」という言葉が用いられる。 インタビューを受けたり、革命を口にして時代に迎合したり、非難記事に激怒したり、実にこの男は「他人に認められたい」「自己顕示欲」に満ちている。

これは、女性に優しい(女性好き)ということも含め、“男”の象徴ではないだろうかとさえ思う。いい意味でも悪い意味でも、観客の男性“性”を刺激する映画。俺がサニエ嬢に萌えたのも含めて。 だがそれは、草食系男子なんて言葉が跋扈する今の日本だから思うことなのかもしれないね。 だっておフランス野郎は肉食だもん。肉に変なソースかけてガツガツ食っちゃうもん。

それでもやっぱり、この映画で描かれる男は、一つの時代の象徴だとは思う。 その空気感が掴めているかどうかは別として。

(09.11.15 新宿武蔵野館にて鑑賞)

(評価:★3)

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