[コメント] ショックプルーフ(1949/米)
フラーとサークの幸福なコラボレーション。脚から始まる映画の系譜。タイトルの後、舗道に「HOLLYWOOD BLVD.」の文字。女の脚。黒い靴下と黒い靴。この脚の主はヒロイン・パトリシア・ナイトで、この後、洋服店で肌色のストッキングに替え、服を着替える。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そして彼女が保護監察局へ出頭する場面が続き、刑務所を出所したばかりであることが分る。本作もなかなかいい出だしだ。保護観察官はコーネル・ワイルドでパトリシア・ナイトと夫婦共演。二人の本作への入れ込みようが演技にも出ている。また、観察局にしてもワイルドの家にしても、階段等内装の美術がよくできている。ただし前半はヒロインに一貫性がなく映画自体も何がしたいのかよく判らない部分がある。後半プロットがギアシフトして二人のロードムービーのような展開になってから、フィルムノワール調が濃くなり面白くなる。とってつけたようなエンディングには唖然とするが、それでも悪くない。サム・フラーの志向性とサークの演出の幸福なコラボレーションを感じ取ることができる。
#ワイルドの上司のチーフは『大いなる夜』の悪役ハワード・セント・ジョン。ワイルドの母親役は『マーティ』のお母さんのエスター・ミンチオッティ。
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